Because it's there.

“それ”はその都度
変化するらしい。

続・七転八倒趣味日記

13
2014  02:54:54

10ピークス目 ~ネコはヤツで丸くなる

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我が家の車はデビューから20年を越える御大なのですが
バブル期に作られた車らしく丁寧に作られているもののようで
前オーナーからトータル12万キロを越える走行距離に関わらず
未だ現役、ノートラブルで我々を遠い所まで連れて行ってくれています。
加えてパリダカを制した技術は今でも通用するようで
山を始めてからというものその走破性に今更ながら感心してしまいます。
おそらくこの先もまだ見ぬ奥地へ我々を運んでくれる事でしょう。

例え燃費はリッター4キロ台、
オイルは1ヶ月に1回交換しないとでも。

エコロジーって美味しいの?


さてさてその手のかかる愛機に乗って
またしても白が支配する世界に飛び込んで参りました。

登山における「厳冬期」というものは
1月、2月という事になるそうです。
冬型といわれる西高東低の気圧配置が日本列島上に展開し
時に寒冷低気圧を呼び込み、北風が吹き雪を降らせ
山の上では気候が安定しないため雪崩・吹雪が多発しやすい
非常に恐ろしい季節です。

夏山に登るスキルも特に持ち合わせていない我々は
山に触れたい気持ちとは裏腹に
遊べそうな場所は更に限られてしまいますが
『雪山 初心者 関東』というキーワードで調べてみると
全くないという事はなさそうです。
といっても普段以上に危険な遊びである事は間違いないのですが。。。

そんな数少ない受け入れ先から今回は北横岳をチョイス。
長野県茅野市にある2,480m(北峰)のお山です。
入笠山から「絶対に行かない」の誓いを立ててから
ひと月も経たないうちに入山してしまう事に。
八ヶ岳連峰は冬山としては初級~中級クラスといわれていて
調べてみるといつか行けるかもと思えるお山もいくつかある。
ただし寒さだけは北アルプスと同等らしく、装備のテストにはちょうど良さそうな山域である。
尚、北横岳は正式な地図表記は「横岳」だそうだけど
南八ヶ岳連峰の主峰赤岳のお隣にこれまた横岳というお山があるので
区別するため「北」を付けて呼ぶそうな。
じゃあ北の横岳は何の横だっていうんだろう。
という疑問は置いておこう。


というか
いつか冬の北アルプスに行く前提
で登山を考えている自分が怖い。



とにもかくにも今回のルート
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先日の入笠山同様ロープーウェイを利用して2,200m地点まで労せずして上がることができる
初心者にやさしい環境。
「坪庭」と呼ばれる溶岩台地を通った後、樹林帯をちょいと登り
北横岳ヒュッテ経由してピストンするシンプルルート。
平均所要時間は2時間くらいのショートコース。
さて今回はスムーズに行きますかな。



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週末関東地方に降った雪の影響がこの日も残っていたのか
出発したての高速の表示はこの通り。
何事もなければ自宅から3時間弱で着いてしまう距離ではあるが
これは相当かかりそうと覚悟する。


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韮崎市に入るとどーんと南アルプスが見える。
中央の高いのは甲斐駒ケ岳かな。やたらとかっこいい。
甲斐駒ケ岳の南側には日本標高2位の北岳(3,193m)がある。


同じタイミングで北を見ると八ヶ岳連邦が見えてくる。
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これは南側から見てるから赤岳を含む八ヶ岳本隊なんだろう。
一番左側は蓼科山?峰の松目?




進むにつれチェーン規制に緩和されていき
4時間ほどで何とか到着。
ロープーウェイ乗り場までは20キロ弱下道を走るわけですが
ここが凍結していて怖い。
最低でもスタッドレス、できればチェーンをご用意下さい。

若干の苦戦をしつつ無事到着。
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ピラタス蓼科スノーリゾート

思った以上に大きな施設でなんと水族館まで併設されています。
駐車場は100台は停められそうですが(無料)、7割以上埋まってました。
スキー場は広大で、中には全長4キロのコースがあるそうな。
スキーなんてしないのでよくわかりませんが、凄い距離ですな。

スキーのシステムがよくわからないのですが、
入場料みたいなのがないのね。
リフト券なんかで儲ける仕組みだとようやく知った2014年厳冬期でした。
季節モノだろうし、そんなんで経営大丈夫なもんなんだろうかといらぬ心配をしてしまいます。


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さすがにリフトでとはいかず、
我々はロープウェイで一気に上がります。
11時頃に到着しましたが、意外に登山目的の方が
多く目に付いたのでロープーウェイで存在が浮く事もないかなと思っていましたが



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まさかの少数派。
満員30名ほどかと思いますが、
トレッキング目的だったのは我々2名だけでした。
先ほど見た同業者はどこへ・・・。


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10分ほどの間疎外感を味わった後
ロープーウェイ山頂駅に到着。
バタっ(スキーを置く音)、ガシャ(つま先をはめる音)、
バチンっ!(かかとがロックする音)と華やかな音がそこかしこで鳴り響く中、
ほとんど無音でハーネスやアイゼンのバンドを調節する山関係の人々が密かに混じります。
見た感じでは8:2くらいの割合。
ただ山関係の方が滞在(準備)時間が長いこともあり
実際は5%以下ではないかと推測。
我々も少数派の憂鬱を感じながらコソコソと準備に取り掛かります。

とはいえ、やる気は満々なので
今回の山行にはなんとなくテーマを儲けてみたり。

・アイゼンを使わない
・現状装備が寒冷地で通用するのかテスト
・コースタイムに近づく
・グリセードの練習
・読図の訓練

といったところ。
アイゼンを使わないっていうのはあんまりお勧めしません。
雪山では1回足が滑れば最悪下までゴーになっちゃう可能性が大きいので
ルート状況のわからない場合は特に少しでも怪しいと思ったら
積極的に装着するべきだと思います。
ただ今回の場合、この程度のコースをアイゼン無しで歩けなければ
この先レベルを上げたところに行けないと
無駄な向上心が発動してしまい
無謀なチャレンジを敢行してしまうのでした。
結果的に使わなくてもなんとか行けました。
少しずつですがキックステップやフラットフッティングを
身につけていければいいかなと。

装備に関しては幸か不幸かこの日は晴天で暖かい上にほぼ無風で
気温は5℃前後とこれまでよりも暖かい日になりまして
耐寒テストとはいきませんでした。


んで今回のニューフェイス。
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Black Diamond Arc Glove

いよいよ実戦投入です。
ちょっとキツ目を選んでしまいアンダーが付けれないため
素で装着しましたが、全く問題なし。
ま、気温も気温でしたしね。また次回です。


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象印 ステンレスマグ TUFF SM-XA48

山用の保温ボトルといえばサーモスの山専ボトルですが
それだと面白くないのでこちらをチョイスしてみました。
山専ボトルより格段に安いし、シンプル設計で軽い
保温力も「95℃の熱湯が6時間後でも72℃以上」と引けをとりません。
実際8時間後でもお湯として保温できてました。
デザインも悪くないし、ウン満足。


しかも
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世界のアソシエイテッド印。
なんか良くわかんないけどお尻がどっしりしてる気がします。



さて、ようやくスタート地点。
ここまで家を出てから4時間が経過しています。
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近寄って見ると割と怖いキツツキを目印に進みます。


坪庭の風景
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八ヶ岳の噴火で形成された溶岩台地で
夏には死の大地に力強く生きる高山植物達を愛でられるそうです。
ゲレンデでは少数派とはいえ人気のコースだけあって
トレースはばっちり付いててルートはきっちり踏み固められています。
積雪量は70cmくらいでしょうか。
東京に降った雪とは違い山の雪らしくサラサラとしていて
歩いていて楽しくなります。


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「やっぱ山の雪だなー」と心高高に進みますが
実はだいぶ呼吸を乱していました。
一向に掴める気がしない自分のペース。


犬以上にハァハァいいながら
見えてきた人口建造物。
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そうここが縞枯山荘。
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そんなトコ目指したつもりはない。
どうやら早々に分岐を見落とし坪庭で東へ直進した模様。
あーいつでも私遭難できそう。

そういやここにつく5分前にちょっと不安になって地図を確認し
「おっアレが北横さんだ」
なんて言ってた自分の首を絞めたい。


このまま縞枯山に行くという手もあったんだけど
どんな山か調べてない事もあり、もはやルーティンワークになりつつある
引き返し行をする事に。
ロスした時間は往復で50分。。。
世の中に地形図読図検定なんてものがあったら
216級とかってランク付されそう。



これが見落とした分岐案内。
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なんと堂々と立っているのだろう。
なぜ私はこれを見落とすのだろう。


見落とした訳を検証してみる。
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こちらが現場です。


これが真実。
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山の雪にすでにテンションMAXになってしまった我々は
何を思ったのか途中で正規のルートを外れて赤で示している
すでにトレースのあったショートカットルートを進んだのが失敗。
ショートカットしたとの意識が先行したため、後ろを振り向く事をしなかったのです。
更に、ショートカットルートを通る途中で
「この下には植物がいたりして本当は通っちゃいけないよな」という事に遅ればせながら気づき
急に休憩されている方々の目が気になり早くその場を立ち去りたい心理になったのだった。

きっとお山から優しいお叱りだったに違いない。
調子に乗ってすみませんでした。


またしてもロスしてしまった小一時間を取り戻すべく
ちょっとだけペースアップして予定の道を進みます。
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スタートが遅くなった事もあってこの時点で昼食はあきらめて
行動食をバクバク食べます。


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坪庭からすでに視界は開けていて
南八ヶ岳、南アルプスを眺めながら
意外と急なつづら折の傾斜を進む。
日差しも強くなり汗が吹き出る。


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どうにかこうにか許容時間内に北横岳ヒュッテに到着。


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ブランコは埋もれてただの物掛けと化していました。

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お手洗いがあるのはありがたい。(有料)


タイムリミットが迫ってきていたので
ヒュッテにザックをデポさせてもらい
一気にピークを目指します。


ここからもそれなりに傾斜のある登りでしたが
なんとかがんばってようやくピークに到着。
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おー入笠山に負けない大展望ですなー。

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ワーイとはしゃぐ銀行強盗。
(本当にこのままの格好で売店に入るので困ってます)

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ってなんか変。
どうも事前に調査した頂上の風景と違う。
三角点っぽいのはあるけど。


先に目をやると
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向こうに人がたくさんいる。
どうやらここは南峰(2,471.6m)と呼ばれるところらしく
北峰の方がちょっと高い。
じゃあなんでこっちに三角点があるのだろうか。
なんだか腑に落ちないけど取りあえず進む。


んで北峰に到着。
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南八ヶ岳が綺麗に展望できた。
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車から見たのは南側だけどここだと北側から見る事になる。
残念ながらどれが赤岳なのかはわからず終いでした。


南アルプス
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お昼を過ぎると雲がかかりだし
甲斐駒さんが余計におっかない。
この雲は太平洋岸を移動し、関東平野に雪を降らせるのだそうだ。
雄大な自然の営みを垣間見れるのが頂上から見る風景の素晴らしさ。


今日は北アルプスも綺麗に見ることができた。
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ちょこんと槍ヶ岳も見えたのだが距離がありすぎていまひとつピンと来ず。
ただ入笠山よりも距離があるのにも関わらずこのスケール感ということは
とんでもない高さなんだろうなーという事は想像できた。


お隣の名峰 蓼科山(2,530m)
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北八ヶ岳に属するにも関わらず北側に独立した形でたたずむ美しいお山。
頂上まで100m程が森林限界らしくベレー帽のように雪をかぶっていた。
斑模様に見えるのは「縞枯れ現象」と言われ
同じ種類の植物であるに関わらず、部分的に木が枯れてしまい
結果的に斑模様を形成するのだそうだ。
学術的にはっきりとした原因はわかっていないらしい不思議現象なんだって。


どことなく男体山にも似た山容に親近感を覚えたのか(大の男体山ファンです)
相棒は蓼科山を「おむすび山」と呼ぶ事にした模様。
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おむすび山のポーズだそうだ。
彼女がどうしてこういう不思議な行動に出るのか
早いところ学術的に解明、そして改善して欲しいと切に願う。


蓼科山とその向こうにある北アルプスを眺めながら想いをめぐらせる。
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『蓼科山』ってどう読むんだっけ。
この覚えの悪さも科学的に改善して欲しい。


結局明確な読み方が思い浮かばなかったため
想いは瞑想し
2014_0211_36.jpg
お、後ろを足すとネコっぽい
と訳のわからない記憶だけが積み重ねられていくのであった。


無駄な思い出を作っていると雲が出てきた。
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薄い雲だったけどなんか嫌な感じがしたので降りることに。



降りではテーマのひとつである
グリセードの練習をしていたところ思いのほか楽しかったので
勝手に「グリセーズ」という秘密結社を作り
更にテーマ曲を即席で作って歌いながら降りていたところ
相棒はイラっとしたらしく随分足早に下山していきました。
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そういえば仲良く下山した事なんてないね。
祭りの後って切ないね。


夕焼けの近い空がとても綺麗でした。
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毎度すっきりと課題をクリアできない私のお山遊び。
まぁいろんなミスがあっても大丈夫そうなお山や天候を選んでるつもりですが
緊張感を持つべき時間帯をわかってないのが一番大きな問題かもしれないなと思いました。
ルートのポイントを感じるための下調べや現地での確認作業が
いつまで経っても改善する気配がありません。
こればかりは自分の意識を変えていくしかないと思いますので
自分の命のためなんとかしないといけません。


とはいえ初心者におすすめの雪山のフレコミ通りの受け口の広いお山でした。
今回はたまたま天候に恵まれましたが、相当寒いところのようなので
お越しになる際はお家の防寒着をフルスペックでお持ちになる事をお勧めします。
今回も優しい歓迎をありがとうございました!




さてここからは番外編
お山に登った後はゆったりと温泉で酷使した筋肉をほぐし
さっぱりした後は地元の美味しいお食事をするというお楽しみがある訳で
今回からご紹介してみようかと。

今回立ち寄った温泉は
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蓼科東急スパリゾート 鹿山の湯

ピラタス蓼科スノーリゾートから少し距離がありますが
山奥にひっそりとたたずむリゾート施設の一角にある日帰り可能な温泉です。
温泉自体はそれほど大規模なものではないですが
弱アルカリ性の優しいお湯でした。
施設の雰囲気もすばらしく、宿泊で訪れるのもよさそうです。

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個人的にマストにしたい八ヶ岳乳業のコーヒー牛乳
先日の入笠山に続き2度目ですが
なんだかわかんないけど冷たいです。


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何も無い所ですが(といってもこういうところの割にはお店がたくさんありますが)、
こういう静かなところでのんびり過ごせる事がどれだけ幸せなことか
山に登り始めて気づき始めました。



お食事は時間が遅くなった事もあり
目を付けていたおソバ屋さんは次回ということにして
往路で目を付けていた八ヶ岳パーキングエリアに行く事に。
時間が遅かったのかメインメニューは売り切れ状態でしたが
注文したカレーは不思議と超美味しかったです。
相棒様ご発注の舞茸のおソバも美味だったらしいです。






以下メモ。



◇お山
北横岳 長野県茅野市 標高2,480m
当日コンディション:晴れ、気温2℃ ~ 8℃


◇コース
【登り】
北八ヶ岳ロープウェイ山頂駅スタート(11:20) →縞枯山荘(11:55) →小休憩 →間違い発覚して引き返し
→坪庭内分岐(12:34) →北横岳ヒュッテ(13:16) →小休憩 →北峰(13:46)

【降り】
山頂スタート(14:05) →北横岳ヒュッテ(14:15) →小休憩 →北八ヶ岳ロープウェイ山頂駅(15:16)

※トータル時間3時間56分


◇主な装備
・登山靴:GARMONT タワープラス GTX II
・ザック:karrimor ridge 40(総重量 12.0kg)
・レインウエア:Columbia Grass Valley Rainsuit(ボトムだけ使用)
・アウター1:berghaus JORASSES SOFTSHELL JACKET(行動中は脱いだ)
・アウター2:Patagonia Micro Puff Hoody(使用せず)
・ミドル:Marmot Moon Fleece Jacket
・ベース:TERNUA LAIRG
・ボトム:finetrack ストームゴージュアルパインパンツ
・ボトムインナー:PHENIX Outlast Mid wt. Stretch Tights
・グローブ:Black Diamond Arc Glove
・スパッツ:MOUNTAIN EQUIPMENT TRAIL DLE GAITER(NEW イイ!)
・ネックゲイター:ICEBREAKER Flexi Chute


◇メモ
・重量をもうちょっと落としたい。
・やっぱりハードシェル試したいなー。
・12本爪アイゼンそろそろ試してみたい。


 OYAMA

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